箱根十七湯
〜箱根が持つ天与の恵み〜

強羅温泉
~欧米型「温泉療養」の拠点として~

強羅温泉は、大正8年(1919)の箱根登山鉄道の開通で十七湯の仲間入りをした比較的新しい温泉です。それ以前は明治の政財界人や文人の別荘地として栄え、多くの遺構が今も保存されています。当時は早雲山や大涌谷などからの引湯による温泉でしたが、昭和27年(1952)初めて温泉掘削に成功し、以後、数多くの温泉が掘り当てられました。温泉の豊富さと火山性堆積物の多い原野的景観、軽登山に適した地形、山小屋風の駅舎などが強羅の魅力を形作っています。



大文字焼

箱根登山鉄道・強羅駅に降り立つと、すぐ「大」の文字が目に飛び込んできます。箱根外輪山の一つ明星ヶ丘(標高924m)、通称・大文字山の「大」の字です。毎年8月16日の夜には、強羅温泉最大の夏のイベント「強羅夏祭り大文字焼」が開催され、「大」の字は強烈な炎の色に彩られます。大正10年(1921)に始まったこの祭りは、夏の避暑客にはアトラクションとして、地元では旧盆の送り火として、2ヵ月前から篠竹の束作りなどの準備が行われます。冬にも、「大」の輪郭に浮かび上がる雪模様が幻想的な雰囲気を醸し出しています。

電車とケーブルカーの街

強羅駅は箱根湯本駅とを繋ぐ「箱根登山電車」と、早雲山駅とを繋ぐ「箱根登山ケーブルカー」の乗換駅でもあります。箱根をぐるっと一周するゴールデンコースと言われる中でも重要な経由地点。そんな駅の周りには沢山の宿やお店が軒を連ねています。乗り換えの待ち時間、ちょっと駅の周りを散策して休憩するだけでも楽しさがギュッと詰まっています。



温泉の特徴

泉質 造成温泉:カルシウム─硫酸塩泉(石膏泉)、含硫黄─カルシウム─硫酸塩泉(硫化水素型・含石膏硫化水素泉) ボーリング孔温泉:単純温泉、アルカリ性単純温泉、ナトリウム─塩化物泉(弱食塩泉)、ナトリウム・カルシウム─塩化物泉(含塩化土類弱食塩泉)、ナトリウム・カルシウム─塩化物・硫酸泉(含石膏弱食塩泉)、カルシウム─硫酸塩泉(石膏泉)、ナトリウム─硫酸塩泉(芒硝泉)
源泉総数 30
泉温 30〜93℃ 
湧出量 3,039ℓ/min



アクセス

箱根湯本から箱根登山鉄道で約40分「強羅」下車



強羅温泉の施設

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