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元箱根石仏・石塔群
元箱根石仏・石塔群 - 磨崖仏と石塔の整備記録 -

 元箱根石仏・石塔群は、磨崖仏俗称六道地蔵(まがいぶつぞくしょうろくどうじぞう)を中心とする大規模な仏教遺跡で、鎌倉時代に成立した。この地は、湯治の街道である湯坂道の最も険しい峠にあたり、厳しい気候と火山性の荒涼とした景観であったために、地獄の地として広く知られていた。
 現存する石造仏は大きく7群に分かれ道沿いにならんでいる。

名称

(読み)

成立年

磨崖仏俗称二十五菩薩東・西

(まがいぶつ ぞくしょう にじゅうごぼさつひがし・にし)

永仁元年(1293)

五輪塔俗称曾我兄弟・虎御前墓

(ごりんとう ぞくしょうぞがきょうだい・とらごぜんのはか)

永仁3年(1295)

宝篋印塔俗称多田満仲の墓

(ほうきょういんとう ぞくしょう ただみつなかのはか)

永仁4年(1296)

磨崖仏俗称六道地蔵

(まがいぶつ ぞくしょう ろくどうじぞう)

正安2年(1300)

磨崖仏俗称応長地蔵

(まがいぶつ ぞくしょう おうちょうじぞう)

応長元年(1311)

宝篋印塔残欠俗称八百比丘尼の墓

(ほうきょういんとう ざんけつ ぞくしょう はっぴゃくびくにのはか)

観応元年(1350)

 この石仏・石塔群は、各石造物が国の史跡・重要文化財に指定されており、昭和63年度から平成4年度にかけて学術調査が行われた。また保存整備事業については、平成2年度から計画に着手し、平成4年度から9年度に亘って工事を実施した。
 現在は保存整備が完了し平成10年4月24日(金)から一般公開されている。

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石仏・石塔群と保存整備内容の紹介
【磨崖仏 俗称六道地蔵】
 国道1号線をはさんで、精進池の反対側にある巨大な磨崖仏で、鎌倉時代に彫られたもの。発掘調査を開始した平成4年度には、ニ子山から崩れてきた厚さ2メートルもの土や石によって岩坐が埋もれていたことがわかったが、土や石を取り除き、当時のままに復元。江戸時代末期の野火によって失われ、昭和8年に修理が行われたと伝えられている六道地蔵の右手、錫杖、白毫は、鎌倉時代のものを復元し、これに取り替えた。
 また、平成6・7年度の発掘調査によって、室町時代後期と想定される覆屋の建築遺構が発見されたが、これも復元した。覆屋というのは地蔵堂のことで、杉材を使い、幅4.5メートル、奥行き7.1メートル、高さ9.2メートル、屋根は寄棟でこけら葺きになっている。
 ちなみに、この堂の正面に座ると、六道地蔵と目線がぴったり合うようになっている。
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【磨崖仏 俗称二十五菩薩】
 国道1号線をはさんで、東側に3体、西側に23体が岩に彫られた鎌倉時代の磨崖仏群で、永仁元年(1293)から造られ始めたもの。西側の磨崖仏群は、平成5年度の発掘調査によって、崖状の地形が出現し、鎌倉時代は仏像を仰ぎ見るものであったことがわかった。
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【五輪塔 俗称曽我兄弟・虎御前の墓】
 精進池から少し、芦之湯側に行った国道1号線沿いにある3基の石造五輪塔。永仁3年(1295)に造られたもの。曽我兄弟と虎御前の墓と呼ばれ、多くの観光客を集めている。背後の二子山からの土砂の流入によって、石塔の下部が埋没したり、風化が進行していたため、発掘調査や解体修理を行い、江戸時代の姿に復元した。
これは鎌倉時代当初の遺横が発掘調査によって判明しなかったためだ。
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【宝篋印塔 俗称多田満仲の墓】
 国道1号線の西側、精進池の近くにある石造宝篋印塔。永仁4年(1296)に造られたもので、発掘調査により、自然石に囲まれた微高地の上に、鎌倉時代は据えられていたことがわかった。
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【磨崖仏 俗称応長地蔵】
 国道1号線の西側、精進池の近くにある磨崖仏。応長元年(1311)に彫られたもの。発掘調査の成果に基づき、岩体の沈下を防ぐために差し込まれた自然石を復元して、水平、垂直に据え直した。
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【宝篋印塔残欠 俗称八百比丘尼の墓】
 国道1号線の西側、精進池の近くにある石造宝篋印塔残欠。観応元年(1350)に造られたものだが、発掘調査の結果、遺構や遺物は発見されなかった。そのため、江戸時代の史料である『七湯の枝折」(文化8年,1811)を参考に、確認できるもっとも古い時代、江戸時代の姿に復元している。
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【石仏・石塔群保存整備記念館】
 立体映像や迫力あるサウンドを駆使し、歴史的背景を解説したガイダンス施設。かつて、ここが箱根の地獄と呼ばれ、そこからの救済や極楽浄土を願って、地獄信仰の霊場とした人々の思いを各場面のテーマに沿って、絵やジオラマで再現する展示施設。ここでは、特殊映像や照明・音響効果などを巧みに取り入れた臨場感あふれる展示となる。
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利用案内

◆開設日

年中無休

◆開設時間

3月〜11月 午前9時〜午後5時

12月〜2月 午前9時〜午後4時

◆利用料金

無料

◆駐車場

乗用車  35台(臨時駐車場を含む)

大型バス 2台

◆最寄りのバス停

JR小田原駅から伊豆箱根バス、箱根登山バス(箱根町、元箱根行)で「六道地蔵」下車(約60分)

小田急、箱根登山電車にて箱根湯本駅から、伊豆箱根バス、箱根登山バス(箱根町、元箱根行)で「六道地蔵」下車(約45分)

担当
箱根町教育委員会生涯学習課文化財保護班 (Tel 0460-85-7601)


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